こんにちは。どこでも出張BBQ満福宮城です。
昨日1/20日は大寒でした。大寒に関して説明したいと思います。
1. 大寒とは何か:暦の上の位置づけ
大寒は、二十四節気の第24番目、つまり一年の締めくくりとなる最後の節気です。現在の太陽暦(グレゴリオ暦)では毎年1月20日頃から始まり、次の節気である「立春(2月4日頃)」の前日までの約15日間を指します。
二十四節気は、太陽の黄道上の動きを15度ごとに区切ったものですが、大寒は太陽黄経が300度に達した瞬間を指します。文字通り「大きな寒さ」という意味であり、一年の中で最も寒さが厳しくなる時期とされています。
2. 「最も寒い」のには理由がある
カレンダーの上では、冬至(12月21日頃)が最も昼が短く、太陽からのエネルギーが少ない日です。しかし、実際に気温が最低を記録するのは、それから約1ヶ月後であるこの「大寒」の時期になります。
これには**「地熱の放出」**という物理現象が関係しています。夏に蓄えられた地面の熱がゆっくりと冷えていき、太陽の熱が最小になる冬至を過ぎても、地球が冷え切るまでにはタイムラグが生じます。その冷え込みがピークに達するのが、ちょうど大寒から立春にかけてなのです。
七十二候で見る大寒の移ろい
大寒の15日間は、さらに5日ごとに「七十二候(しちじゅうにこう)」として細かく表現されます。
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初候:款冬華(ふきのはな さく) 雪の下で蕗の(ふきのとう)が蕾を出し始める頃。
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次候:水沢腹堅(さわみず こおりつめる) 沢を流れる水が厚く氷に閉ざされる頃。
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末候:鶏始乳(にわとり はじめて にゅうす) 春の気配を感じた鶏が卵を産み始める頃。
このように、厳しい寒さの中でも、自然界は少しずつ春の準備を始めていることがわかります。
3. 大寒の風習と行事
古来、日本人はこの厳しい寒さを「ただ耐え忍ぶもの」ではなく、**「清浄な力」や「精神修養の機会」**として捉えてきました。
武道や修行の「寒稽古」
剣道、空手、柔道などの武道では、この時期に「寒稽古」が行われます。早朝の極寒の中で汗を流すことで、技術だけでなく精神力を鍛えるという意味があります。また、滝に打たれる「寒修行」も、大寒の時期に行われる代表的な宗教行事です。
「寒中見舞い」の時期
小寒(1月5日頃)から大寒が終わる立春の前日までは「寒中」と呼ばれます。年賀状を出しそびれた際や、喪中の方への挨拶として送る「寒中見舞い」は、この期間に出すのがマナーです。
寒の入りと寒の明け
大寒の前の節気である「小寒」の日を「寒の入り(かんのいり)」、立春の日を「寒の明け(かんのあけ)」と呼びます。大寒はこの「寒(かん)」の真っ只中であり、最も水が清らかで雑菌が少ない時期と考えられてきました。
4. 大寒の時期の「食」と「知恵」
この時期の冷気を活用した伝統的な食文化や、縁起を担ぐ習慣が多く残っています。
寒造り(かんづくり)
1年で最も水が冷たく、不純物が少ない大寒の時期に仕込まれる酒、味噌、醤油などは「寒造り」と呼ばれ、最高品質とされます。この時期の水は**「寒の水」**と呼ばれ、腐りにくく、霊力が宿ると信じられてきました。
大寒卵(だいかんたまご)
大寒の初日に生まれた卵を食べる習慣があります。昔、鶏は冬に卵を産まなくなるのが普通でしたが、そんな厳しい寒さの中で産み落とされた卵は、非常に栄養価が高く、金運や健康運を上げる縁起物として重宝されました。
寒の水で晒す「凍豆腐」や「寒天」
寒気を利用して水分を飛ばし、乾燥させる保存食作りも盛んです。高野豆腐(凍豆腐)や寒天は、まさに大寒の冷え込みが作り出す自然の産物です。
5. 現代における大寒の過ごし方
現代社会では暖房設備が整い、季節の厳しさを肌で感じる機会が減っていますが、大寒という節目を意識することは、心身の健康を整える上で非常に有益です。
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「冷え」への対策: 東洋医学では、この時期は「腎」を養うことが重要とされます。黒豆、黒ごま、海藻などの黒い食材を摂り、体を芯から温めることが推奨されます。
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冬の終わりのデトックス: 七十二候の「蕗の華(ふきのとう)」にあるように、春の苦味を持つ山菜は、冬の間に溜まった老廃物を排出する助けとなります。
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立春への準備: 大寒の最終日は「節分」です。つまり、大寒を丁寧に過ごすことは、新しい季節(春)を健やかに迎えるための「準備期間」を大切にすることと同義なのです。
6. 結びに
大寒は、一見するとモノトーンで凍てついた季節に見えます。しかし、その氷の下では冷たく清らかな水が流れ、土の中では春の芽吹きが確実に始まっています。
「冬来たりなば、春遠からじ」という言葉があるように、大寒は**「最も寒いからこそ、次に訪れる暖かな春への希望が最も高まる時期」**でもあります。一年のフィナーレを飾り、新しいサイクルへとバトンを繋ぐ大寒。この時期の静寂と寒さを楽しむ心の余裕を持ちたいものです。







